NextPublishingさんもAmazonPODさんも日々進化していると思いますので、これを書いている頃には対策が進んでいるかもしれませんので、あくまでご参考までに。
POD出版で「写真・図」をメインに出版を考えている方向けです。
また、NextPublishingさんもAmazonさんを否定するものではありません。
POD出版最高です。ガンガン使っていきましょう。
■私の経験したこと:本が落丁してしまった
2度の失敗を経験したのは、「わりとおりがみ」、「X ORIGAMI」です。
現在は落丁しておりませんのでご安心ください。
前提条件として、私の出版したかった書籍は「カラーページとモノクロページの混在」する本でした。
前半カラーページで折り紙作品をカラーで紹介し、図はモノクロにすることで印刷代を抑えようという作戦です。
Illustrator作成 → PDF投稿です。
そして印刷物を見てみると、モノクロページの一部に印刷がされず白紙になるという落丁が起こりました。
■原因:モノクロページに問題があったため
そもそも、PODサービスの流れは、
① 著者が原稿を作ってNextPublishingへ送る
② NextPublishingが審査し、OKであればAmazon(PODサービス)へ送る
③ Amazonが審査し、Amazon上で注文を受け次第、Amazonが本を印刷し購入者へ送る
というものです。
私の原稿は、②の段階まで問題がありませんでしたので、③の段階で落丁してしまうということでした。
つまり、NextPublishingさんに落ち度はなく、私の出す原稿もしくはAmazonの印刷の仕方にエラーがあったということです。
そうなると、NextPublishingさんではなく他の出版社PODサービスを使ったとしても、結局AmazonPODで出すのであれば、落丁は解決しないのではないかと考えました。
(こんなに失敗しておいて「なぜ出版社を変えないのか」と思われる方への回答はここになります)
NextPublishingさんを通してAmazonと原因を探りましたが、「わりとおりがみ」の時と「X ORIGAMI」の時とで結局明確な答えはでませんでした。
ただ、話の中で上がった原因と考えられる内容は以下の通りです。
【可能性の高い原因】
・どこかにカラー情報が含まれている
・グレースケール、アウトライン化、レイヤー統合、複合パスの結合を行っていない
・透過、透明効果が使われている
・JPGよりPNGの方がいいかも? ただし透過はNG
私としてはこれら全てを解消していたと思うのですが、どこか見落とし失敗していたのだと思います。
「モノクロ指定のページにカラーが含まれている」など、矛盾する点や印刷に支障がでる場合に失敗しそうです。
特に折り紙の本は、カラーとモノクロ混在だけでなく、描線の細さなど、印刷に不向きな点があります。
ガイドライン(https://open.nextpublishing.jp/documents/UserGuide_spec.pdf)には
『モノクロ印刷時に線幅が細い(目安として 0.3 ミリ)文字や画像が 使われている場合、欠けて印刷されることが確認されています』と書かれています。
関係あるか微妙ですが、Illustratorで直接描画した箇所は落丁せず、他の拡張子から無理やり引っ張ってきた画像・PDF貼り付け箇所が白紙として出ていた印象です。
しかし全く別のところに原因があったかもしれません。
いずれによせよ、Amazonの自動判定によって落丁するかしないかがほぼ決まります。
つまり、失敗しないためには「モノクロページ」の「画像・図を確実に印刷できる条件を全て揃える」必要があります。
私はカラー変換などのPC操作に疎いので、2回の失敗で「画像・図を確実に印刷できる条件を全て揃える」ことが困難だと思いました。
■対策:全ページカラーにする
ということで、対策は全ページカラーにすることです。
上で書かれていたことは、すべて「モノクロページで起こること」ですので、全ページカラーにすれば解決です。
実際、「X ORIGAMI」の最終版は全ページカラーにすることで落丁が解消しました。
デメリットは印刷費が上がり本の料金が上がることぐらいです。
今後はしばらくこれで行きたいなと思います。
サービス自体ありがたい話なので、よりシステムが向上していくことを期待して待ちます。
■でも他の人で落丁した話を聞いたことない。むしろ成功してる
sakuさんとか。
なので、これからPOD出版をしてみようという方は恐れずに、ガイドラインの通りに出版してみれば大丈夫だと思います。
あくまで私が下手なだけです。
個人で出す分には、「IllustratorにInkscapeやPDFの原稿を無理やり変換して貼り付ける」なんて特異な作業はしないと思いますので、落丁のリスクは下がると思います。
珍しい、変な操作が多いほどAmazonの印刷や自動判定に引っかかるかもしれませんので、ストレートに作るといいのではないでしょうか。
■ということで、今後は大丈夫です
3度目の正直で、一発OKを目指します。
次回企画「Re:Design」もよろしくお願いします。
- 関連記事
-
- 書籍「ORIGAMI RE:DESIGN」の作品募集開始 (2021/01/08)
- PODでうまく出版するために (2021/01/03)
- 書籍「☒」の作品募集開始 (2019/12/12)
- 書籍「わりとおりがみ」の作品募集開始 (2019/01/30)
- 折り図のアップデート思案 (2018/03/29)
コメント